スルガ銀行の住宅ローン金利と審査は?住宅営業マンの体験を暴露
こんにちは!けんたろうです。
スルガ銀行がシェアハウスへの
投資向け融資の不正問題で
大変な岐路に立たされています。
これまで優良な金融機関と
高い評価を受けてきた銀行が
一気に信用を失ってしまいました。
直接の原因はシェアハウス問題が
明るみになったことですが、
根本的な要因は
それ以前からあったように思います。
その要因とは、
融資に対する根本的な姿勢です。
それをよく表しているのが
スルガ銀行の住宅ローンです。
僕は住宅の営業マンとして
それを目の当たりにしてきました。
スルガ銀行の住宅ローン金利は
どの程度なのか?
審査基準は
どうなっているのか?
自らの体験をもとに
語っていきたいと思います。
スルガ銀行の住宅ローンは誰に貸す?
今や低金利の時代、
住宅ローンも驚きの低金利です。
僕が住宅営業として
この仕事を始めた1980年代は、
銀行の住宅ローンは
7%を超えていました。
最も安い住宅金融公庫という
国の融資でさえ4%台でした。
それが今では、
1%を切る超低金利です。
(変動金利の場合)
金融機関各社も有利な条件を
提示しながら顧客獲得に
必死になっています。
そんな中でスルガ銀行は
競争の枠の外で悠々と
高金利を提示していました。
いったいなぜそんなことが
出来たのでしょうか?
それは金利を高く設定しても
顧客獲得が出来ていたからです。
では、どのようにして
顧客獲得をしていたのか?
いったい誰に住宅ローンを
貸していたのか?
それは、
他の銀行が融資しない顧客に
住宅ローンを貸していたのです。
他の銀行が融資しない顧客とは、
審査が通らない厳しい顧客です。
つまり、
銀行が返済能力が難しいと
判断したお客様です。
例を挙げてみましょう。
1.車やその他のローンが
たくさん残っている方
2.自営業で経費で落として
低い額の確定申告をしている方
3.一人暮らしの独身女性
4.シニアの方
5.外国人の方
とまあ、こんな具合に
他の金融機関で断られた方を
中心に融資していたのです。
競合もしないで
顧客が獲得できるのも
当然ですよね。
もちろん他の銀行でも審査が通る
お客様だってスルガにはいますが、
そんな方がスルガ銀行で
借りるケースはほんと少数です。
なぜなら金利が高いからです。
金利が高くても他の銀行で
断られるからスルガ銀行しかない
そんなお客様を
得意としていたのです。
スルガ銀行の住宅ローン金利
では、スルガ銀行の住宅ローン金利は
一体どれくらいなのでしょうか?
変動金利 2.475%
3年固定 2.950%
5年固定 3.050%
10年固定 3.100%
(2018年8月現在)
やっぱり他の銀行と比べて
高い金利ですよね。
それでもどうしても借りたい人は
スルガ銀行に泣きつくのです。
顧客の弱いところを突いた
賢い方法ですよね。
しかし、顧客さえ獲得すれば
何をやってもいい
ということにはならないと思います。
ローンの審査基準と方法は?
他の銀行が断るということは
返済が厳しいと判断したからです。
それを救済したといえば
聞こえはいいのですが、
実際はそうではありませんね。
返済が厳しいお客様に
もっと高い金利でお金を貸す。
これは高利貸しと同じです。
では、お客様が返済できなくなったら
借りたお客様は
どうなってしまうのでしょうか?
土地・家を手放すことになります。
競売に賭けられ
銀行は売れた金額から借金を
回収していきます。
ですから、
銀行は損をしないで済みますが
お客様は土地ごと家を失います。
だからこそ厳しい条件でも
スルガ銀行は融資したんですね。
ただし、僕の経験したなかでも
スルガ銀行が断るケースもありました。
それは、自営業を開業して
3年未満のお客様でした。
自営として独立したばかりでは、
収入の見通しと
今後も事業が継続できるか
どこにも保証がないからです。
もちろんこのようなケースは
どの銀行でも断ります。
つまり、僕が言いたいのは
スルガ銀行と言えども
誰にでも融資していたという
ことではないということです。
少なくとも、僕が付き合った
スルガ銀行の営業の方は
常識的な判断と
無理しすぎない審査で
対応していました。
決してすべての行員さんが
悪着なことを
していたわけではありません。
それでも審査基準が緩かったのは
紛れもない事実です。
なにせスルガ銀行で断られたら
最後だと言われていましたから。
まとめ
スルガ銀行で
不正融資をしていたのは、
一部の限られた経営陣と
行員さんだけです。
それなのにスルガ銀行全体が悪く
見られてしまうのは残念ですね。
僕が住宅業界で経験してきた
高い金利で貸す住宅ローンは
決して不正融資ではありませんが、
他の銀行が手を出さないところに
貸すという姿勢そのものは
今回のシェアハウス問題と
基本姿勢は同じなのかもしれません。
そう考えると以前から
スルガ銀行の融資に対する姿勢には
危険因子があったということです。
本当にお客様のことを考え
融資をするという基本姿勢が
欠けていたのは事実だと思います。
そうでなければこんな結果には
ならなかったはずですからね。
静岡県を代表する金融機関
だっただけに本当に残念です。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました!